お世話になります。伸栄建設㈱の森です。
今回はICT施工記事の第2弾としまして、「ICT建設機械を使った施工事例」を
紹介します。
今回使わせていただいた建設機械がコマツの「PC200i」という
ICT対応の建設機械です。
・そもそも、「ICT建機」とは何か?
通信技術が高度化してきた昨今では、それを産業の幅広い分野で活用しようとする
施策が活発化してきました。土木業界も例に漏れず、現場とデータをリンクさせる
事によって施工性や安全性の向上を図りました(ICT施工)。その中で生まれたのが
「ICT建機」です。
具体的に何ができるのか?どのような特徴があるのか?
PC200iのカタログにはこのような説明があります。
「
PC200iはGNSSアンテナとGNSS補正情報から得たバケットの位置情報と、3次元設計データをもとに、作業機操作をセミオート化したマシンコントロールショベルです。バケットの刃先が設計面に到達すると作業機が自動的に停止。微操作しなくても刃先が設計面に沿って動くため足元まで簡単に掘削作業ができます。」
(コマツ PC200i-11カタログより)
つまり・・・
・建設機械が「自分の位置情報」と「設計データ」を認識した事によって
丁張や手元作業員が不要になり「施工性」「安全性」が向上。
・建設機械の作業装置が半自動化した事によって、オペレータの操作技術を
アシストすることによって「施工が均一化」しました。
弊社の現場ではこのような光景が見られました。
![IMG_0270[1]](/materials/159133748080901.jpg?_=1591337481)
法面が見辛いので線を入れてみます。

通常の施工では法面の肩や天端に丁張を作り、それを手元作業員が調整を機械オペレータに伝えて土工の設計形状を作っていきます。このICT建機を使った現場では丁張、手元作業員もなく土工の形状を作っています。
この現場では熟練のオペレータさんがICT建機での施工に従事していました。最初のうちは新しいやり方に戸惑う場面もありました。しかし「周囲に手元作業員や丁張が無いという事」が施工性と安全性を確保しながら重機作業ができたと思います。
これから新しい技術や機械がどんどん進化していきます。今回の現場で分かった事「使う物」が変われば「使い方」や「やり方」が変わり。また、違う知識を身につけなければいけないんだ。と実感できた現場でした。結局は使う人次第で色々な工夫ができるという事なんだと思いました。
2020年06月05日 14:04